OrangePiシリーズ

OrangePi-PCが結構売れたので、(おそらく)気をよくしたXunlong Softwareは、立て続けに派生的なモデルを発表しました。
発売順に紹介します。
似ている名前が多いので滅茶苦茶、紛らわしいです.....

  • OrangePi PC(2015年8月)
  • 一躍その名前を世の中に広めたモデル。
    $15(発売当初 送料別)という価格設定と、性能の高さが世間を驚かせました。
    2015年はRaspberry Pi3が発表される前の年ですが、Pi3相当のパフォーマンスを発揮します。
    当時、Raspberry Pi2が最新モデルでしたが、Pi2と比べて、はるかに安価で高速でした。
    最初のOrangeなら、まずはこれから...という感じのスタンダードボードです。
    公式のOSイメージは更新が止まっているのでArmbianがお勧めです。
    その後、色々なOrangeシリーズが発売になりましたが、いくつかは既にフェードアウトしています。
    この手のボードは大体1年か2年で発売終了になりますが、8年以上にわたって販売されている非常に息の長い製品です。

  • OrangePi ONE(2016年1月)
  • OrangePi PCからUSBポート、オンボード赤外線受信モジュールを省略したモデル。
    メモリも半分の512Mになっていますが、一番の違いはvoltage regulator です。
    OrangePi PCで使われているvoltage regulator:SY8106A
    OrangePi ONEで使われているvoltage regulator:SY8113B
    この違いで、OrangePi PCのイメージはそのままでは使えません。
    GPIOのピンアサインはOrangePi PCと同じです。
    いつの間にかメモリが1024Mのモデルも追加されていました。
    こちらで紹介しています。

  • OrangePi Lite(2016年5月)
  • OrangePi ONEから有線LANを省いて、代わりにオンボードWifi、オンボード赤外線受信モジュール、USBポートを追加したモデ ル。
    ハードウェアは基本的にOrangePi ONEと同じです。
    2016年6月1日にようやくオンボードWifiに対応したArmbianが公開されました。
    OrangePi PCに比べメモリが半分の512Mですが、今までメモリが少なくて困ったことないし...
    いつの間にかメモリが512M→1024Mに変わっていました。
    GPIOのピンアサインはOrangePi PCと同じです。
    こちらで紹介しています。

  • OrangePi Plus 2E(2016年5月)
  • OrangePi PCにオンボードWifiと16GのEMMC Flashを追加したモデル。
    メモリも倍の2Gになっています。
    GPIOのピンアサインはOrangePi PCと同じです。
    2017年10月ごろ、一旦ラインナップから消えましたが、2018年になって再登場しました。

  • OrangePi PC Plus(2016年6月)
  • OrangePi PCにオンボードWifiと8GのEMMC Flashを追加したモデル。
    GPIOのピンアサインも含め、基本的なハードウェアスペックはOrangePi PCと同じです。
    どうしてもEMMCを使いたい...という方向け。
    こちらで紹介しています。
    ここまでの5つのモデルはGPIOのピンアサインが全て同じなので、非常に互換性が高いです。
    また、全てEIAJ2プラグによる給電です。

  • OrangePi ZERO(2016年11月)
  • RaspberryPi ZEROに対抗して企画した製品と思いますが、似ているのは名前だけで、機能的には
    こちらの方がはるかに高機能です。
    発売当初は256Mモデルと512Mモデルが有りました。
    256Mモデルは2021年ごろに商品ページから無くなりましたが、2022年に復活しました。
    ここまでのモデルは全てEIAJ2プラグによる給電でしたが、このモデルではUSB給電になりました。
    オンボードのWifiチップの周辺回路がダメチンでArmbianのページには
    Onboard wireless module (XR819) has poor software support so wireless connection issues are expected
    と書かれていて、確かにWifi経由のレスポンスは(ものすごく)悪いです。
    オンボードWifiのレスポンスはPCB Rev1.4で改善されましたが、その影響でCPU温度がかなり高温になります。
    GPIOのピンアサインはOrangePi-PCと少し違いますが、専用のWiringOPライブラリが有ります。
    使い捨てるには最も手ごろなボードです。
    SPIのChipSelectの扱いがRaspberryとは違うので注意が必要です。
    2019年8月にPCB Rev1.5がリリースされ、Orange Pi Zero LTSという名前になりました。
    今までのPCB Rev1.4も、Orange Pi Zeroとして並行して販売されています。
    発売当初はH2+のSoCを搭載していました。
    H2+とH3はピン互換ですが、いつの間にかSoCがH2+→H3に変わっています。
    2023年時点でH2+版とH3版は並行して販売されていて、H2+のRev1.4、H3のRev1.4、H2+のRev1.5(LTS)、H3 のRev1.5(LTS)と言う状況になっています。
    Rev1.4は在庫がなくなった時点で販売終了になると思われます。
    こちらで紹介しています。

  • OrangePi PC2(2016年11月)
  • SoCにH5を使ったOrangePi PCの64Bit版。
    OrangePiシリーズの第2世代のスタンダードボードです。
    Aliのページには「Beyond Raspberry Pi 2」とかって書いてあります。
    2017年10月にArmbianの公式テストが始まりましたが、
    2019年1月、待ちに待ったArmbian正式版がリリースされました。
    使いやすいボードでしたが、2022年ごろにフェードアウトしました。
    こちらで紹介しています。

  • OrangePi i96(2017年1月)
  • 2017年1月にいきなり発売になりましたが、2月ごろに一旦フェードアウトし、9月ごろに復活しました。
    SoCにはRDA Micro 8810PLという今までとは違うチップが使われています。
    96Boards Iot Edition Platformというハー ドウェア統一規格に従って設計されたみたいです。
    まともにLinuxが動くのかどうか謎のボード。
    これを買うならOrangePi ZEROを買った方がいいです。

  • OrangePi Win(2017年3月)
  • SoCにA64を使ったOrangePi PCの64Bit版。
    A64がWindows IOTに対応しているから、この名前なんでしょうが...
    Win Plusの登場で、2018年ごろにフェードアウトしました。

  • OrangePi ZERO Plus 2(2017年3月)
  • OrangePi ZERO から有線LANを取り除いて、代わりにHDMIポートとカメラI/Fを追加したモデル。
    BlueTooth と8GのEMMC Flashも追加されています。
    このモデルにはH3版(32Bit)とH5版(64Bit)が有り、その価格差はたったの$1です。
    GPIOのピンアサインが今までのどのボードとも微妙に違っていて、特定のポートについてはWiringOPによるGPIO入出力ができない、 ちょっ と難儀なボードです。
    H3版はZEROに比べ割高なのであまり人気が有りません。
    買うならH5版の方がお勧めでしたが、H5版は2021年ごろにフェードアウトしました。
    こちらで紹介し てい ます。

  • OrangePi 2G-IOT(2017年3月)
  • 2Gモデムを搭載したモデル。2G(GSM)は日本では使えません。
    SoCにはRDA Micro 8810PLという、i96で使われているチップが使われています。
    おそらくArmbianはこのモデルを(永遠に)サポートしないと思いますが、とりあえずオーダーしました。
    GSM前提のモデルなので、日本ではほとんど使い物になりません。
    OSによってはBoot時に2Gモデムの初期化を行うので、SIMカードが入っていないと起動すらできないものもあります。
    GPIOのピンアサインは今までのどのボードとも全く別物です。
    2022年ごろにフェードアウトしました。
    こちらで紹介しています。

  • OrangePi Prime(2017年3月)
  • 2017年3月は怒涛の新製品ラッシュです。
    OrangePi PC2にオンボードWifiとBlueToothを追加して、メモリを2Gに増強したモデル。
    基本的なCPUスペックはOrangePi PC2と同じなので、OrangePi PC2+という感じです。
    2020年ごろにフェードアウトしました。

  • OrangePi Win Plus(2017年4月)
  • SoCにA64を使ったOrangePi Winのメモリ増強版。
    名前に「Plus」が付きますが、予想に反してEMMCはオプションになっています。
    となると、EMMC付きは「Orange Pi Win Plus 2」でしょうか??
    もうどうでもいいや....
    A64はあまり人気が有りません。
    2020年ごろにフェードアウトしました。

  • OrangePi Plus 2(2017年4月)
  • OrangePi Plusの後継機
    オンボードWifi、16GのEMMC Flash,、GigaLAN、STATと満載のH3最高級モデル。
    お値段も$52.00(送料込み)と超ゴージャス。
    OrangePi Plus 2Eの再登場で消えました。

  • OrangePi Zero Plus(2017年8月)
  • OrangePi Zero(512Mモデル)のH5版。
    有線LANがGigaBitになっています。
    Plusの名前が付いていますがEMMCは有りません。
    ZEROではあまり評判の良くなかったWifiチップ(XR819)が実績のあるRTL8189に変わっています。
    GPIOのピンアサインはH2-ZEROと同じですが、64BitなのでH2-ZEROのWiringPiライブラリはビルドできません。
    PC2のWiringPiライブラリが動きますが、PC2とは一部GPIOのピンアサインが違うので、全てのピンを使うことができません。
    2019年1月、OrangePi PC2と同じタイミングでArmbian正式版がリリースされました。
    2022年ごろにフェードアウトしました。

  • OrangePi R1(2017年8月)
  • Xunlong Softwareはどうも同じ時期に一斉に新しいモデルを発売する傾向が有ります。
    Orange Pi Zero Plusが発売された直後に発表されました。
    Opi Zero(256Mモデル)のイーサネット2ポート版ですが、オンボードWifiチップが変更されていてこちらのほうが安定して動きます。
    GPIOのピンアサインはOrangePi-ZEROと同じなので、ZERO用のライブラリがそのまま使えます。
    2024年頃にフェードアウトしました。
    こちらで紹介しています。

  • OrangePi One Plus(2017年12月)
  • OrangePiシリーズでは初めてH6を搭載したボードです。
    H6の詳細はこちらに有りますが、情報が目茶苦茶少ないで す。
    公式ページではAndroid7.0とUbuntuのイメージが公開されています。
    ピンは26ピン仕様で、ピンレイアウトはこ ちらのUsers Manualで知ることができます。
    2021年ごろにフェードアウトしました。
    こちらで紹介していま す。

  • OrangePi Lite2(2018年1月)
  • OrangePi One Plus(H6)からEthernetを取り除いて、代わりにWifiiとBlueToothを追加したモデル。
    Wifiは802.11ACに対応しています。
    Orangeシリーズでは初めてUSB3.0が実装されました。
    公式ページではAndroid7.0とUbuntuのイメージが公開されています。
    こちらもピンは26ピン仕様で、ピンレイアウトはこ ちらのUsers Manualで知ることができます。
    先行してリリースされたOne Plusと同じピンマップです。
    2021年ごろにフェードアウトしました。
    こちらで紹介しています。

  • OrangePi RK3399(2018年2月)
  • Rockchip RK3399を搭載したボード。
    SoCは6コアの64Bit
    公式ページではAndroid7.0、Debian、Ubuntuのイメージが公開されています。
    なんかいろんな物がついていてお値段は驚愕の$100超え!!
    2022年ごろにフェードアウトしました。

  • OrangePi 4G-IOT(2018年3月)
  • 4Gモデムを搭載したモデル。日本のdocomoなどのSIMが使えるのかどうかまだ不明。
    メチャクチャ沢山アンテナが付いてます。
    SoCにはMediaTek MT6737Lという、Orangeシリーズでは初めてのチップが使われています。
    めちゃくちゃ興味ありますが、まだ人柱感満載。
    公式ページではAndroid6.0とAndroid8.1のイメージが公開されています。
    1G DDR3+8GB EMMCで、EMMCにAndroidイメージがプリインストールされているみたいです。
    2018年12月4日にようやくLinuxのイメージが公開されましたが、Ver0.1というのが怪しすぎ。
    2021年ごろにフェードアウトしました。

  • OrangePi 3G-IOT(2018年5月)
  • 3Gモデムを搭載したモデル。日本で使えるのかどうかまだ不明。
    SoCにはMediaTek MT6572という、Orangeシリーズでは初めてのチップが使われています。
    こちらもめちゃくちゃ興味ありますが、まだ人柱感満載。
    256MB DDR2+512MB EMMC と 512MB DDR2+ 4GB EMMC の2つのモデルがあります。
    公式ページではAndroid4.4のイメージが公開されています。
    2018年12月3日にようやくLinuxのイメージが公開されました。こちらもVer0.1です。
    2022年ごろにフェードアウトしました。

  • Orange Pi AI Stick 2801 Neural Network Computing Stick Artificial Intelligence(2018年11月)
  • どうやらOrangePiに対応したNeural Compute Stick製品の様です。
    Neural Compute Stickについてはこ ちらに解説が有ります。
    Intelの製品が12,000円前後なので、同じ性能だとすれば格安です。
    Orange Pi AI Stick Liteの発売に伴い消えました。

  • Orange Pi AI Stick 2801 with PLAI Model Transformation Tools Neural Network Computing Stick Artificial Intelligence(2018年11月)
  • 上のモデルの上位版みたいです。
    違いはよく分かりません。
    Orange Pi AI Stick Liteの発売に伴い消えました。

  • OrangePi 3(2019年1月)
  • SoCにH6を採用したボード。
    ネーミングから判断して、OrangePiシリーズの第3世代のスタンダードボードです。
    当初は、メモリサイズ違い、EMMCの有無で、4つのモデルが有りましたが、
    いつの間にか1Gモデル、EMMC無しモデルは無くなり、2021年時点ではEMMC有りの2Gモデルだけになりました。
    USBポートも4ポート全てが3.0仕様です。
    公式ページにはUbuntuとDebieanのイメージが公開されていますが、
    カーネルバージョンが3.10.65+だそうです。
    GPIOのピンは26ピン仕様で、ピンレイアウトはこ ちらのUsers Manualで知ることができます。
    先行してリリースされたOne Plus、Lite2とは違うピンマップになっています。
    2024年頃にフェードアウトしました。

  • Orange Pi AI Stick Lite with PLAI Model Transformation Tools(2019年11月)
  • 2018年11月に「Orange Pi AI Stick 2801」という名で登場した製品と全く同じ製品の様です。
    価格が$69から$19.9になって再登場しました。
    Neural Compute Stickについてはこ ちらに解説が有ります。

  • OrangePi 4/4B(2019年12月)
  • SoCにRockchip社のRK3399を採用したボード。
    ネーミングから判断して、OrangePiシリーズの第4世代のスタンダードボードです。
    NPU(SPR2801S)有り/無しの2モデルが有ります。
    モデルによりUSBポートの構成が違います。
    Wifi+BTはPi3と同じAP6256です。
    GPIOは40ピンポート以外に、26ピンのPCIEポート(??)が付いています。
    5V/3Aの電源が必要です。
    2024年頃にフェードアウトしました。

  • OrangePi Zero2(2020年11月)
  • SoCにH616を採用したボード。
    久しぶりの新製品です。
    H6とH616の違いはこ ちらに公開されていますが、H6の廉価版の様です。
    メモリーが512MB/1GBの2モデルが有りましたが、512MB版は2021年ごろにフェードアウトしました。
    GPIOは26ピン+13ピン仕様です。
    オンボードWiFiはAW859Aという全く新しいチップが使われていて、802.11ACに対応しています。
    Ethernetは1000M対応でHDMIポートもMicroが付いています。
    給電はUSB Type-Cに変わりました。
    Zero3の登場でフェードアウトしました。

  • OrangePi R1 Plus(2020年12月)
  • SoCにRK3328を採用したボード。
    OrangePi R1の後継で、Ethernetが2ポート有ります。
    Ethernetは2ポートとも1000M対応です。
    使われているEthernetチップがポートにより違っていて、RTL8153BとRTL8211Eです。
    GPIOは13ピン仕様で、SPIが有りません。
    オンボードWiFiも有りません。
    R1には無かったUSBポートが1ポート有ります。
    こちらも、給電はUSB Type-Cに変わりました。

  • OrangePi 3 LTS(2021年12月)
  • 2019年に発売されたPi 3の後継機が、いきなり発売されました。
    SoCはOrangePi 3と同じH6です。
    OrangePi 3とはOnboard Ethernet(RTL8211->YT8531C)とOnboard WiFi(AP6256->AW859A)のチップが変わっています。
    AW859AはZero2で採用されているチップです。
    また、給電はUSB Type-Cに変わりました。
    それ以外にも、Pi 3とはかなり違いがあるようです。
    こちらに無印と LTSの違いが公開されています。
    8GのEMMCが標準で付いていますが、Pi 3に比べ価格がずいぶんと安く設定されています。

  • OrangePi 4 LTS(2022年3月)
  • 2019年に発売されたPi 4の後継機が、いきなり発売されました。
    SoCはRK3399->RK3399-Tに変わっています。
    OrangePi 4とはOnboard Ethernet(RTL8211->YT8531C)とOnboard WiFi(AP6256->CDW.20U5622-00)のチップが変わっています。
    このWiFiチップも今まで採用されたことが無いチップです。
    また、給電はUSB Type-Cに変わりました。

  • OrangePi 800(2022年6月)
  • SoCにRK3399を採用したキーボード一体型モデル。
    HDMI以外にVGAを持っています。
    Raspberry Pi 400に対抗した製品です。
    Raspberry Pi 400はSoCにBCM2711を採用しています。
    BCM2711はPI4/4Bに搭載されているSoCですが、H6よりも遅い事が分かっています。
    こちらの方がはるかに高速だと思います。

  • OrangePi 5(2022年11月)
  • SoCにRK3588Sを採用したボード。
    なんと8 Coreです。
    裏面にPCIe2.0のソケットが有り、WiFiモジュールはそこに刺す形です。
    2022年11月末まではPromotionProiceで$75、2011年12月末までは$83、それ以降は$90となっています。

  • OrangePi 5B(2023年3月)
  • Pi5のWiFi内蔵版で、SoCはPi5と同じRK3588Sです。
    メモリーは4GB/8GB/6GB/32GBの4モデルが有ります。
    GPIOは26ピン仕様です。
    オンボードWiFiはAP6275Pという全く新しいチップが使われていて、802.11ax/a/ac/b/g/nに対応しています。

  • OrangePi 5 Plus(2023年5月)
  • Pi5のIO強化版で、SoCはRK3588S->RK3588に変わっています。
    RK3588とRK3588Sの違いは、こちらの ページに良くまとまっています。
    今までにない横長のデザインのボードで、2.5GのEthernetポートが2つ並んでいます。
    また、USBポートは全て縦方向にマウントされています。
    メモリーは4GB/8GB/6GB/32GBの4モデルが有ります。
    GPIOは40ピン仕様です。

  • OrangePi Zero3(2023年7月)
  • Zero2の後継機でSoCにH618を採用したボード。
    H618はH616のマイナーチェンジ品で、カタログスペックを見る限りでは
    CPUのL2キャッシュが256KBから1MBに増量されているだけで、それ以外の変更はない様です。
    メモリーは1GB/1.5GB/2GB/4GBの4モデルが有ります。
    GPIOは26ピン+13ピン仕様です。
    オンボードWiFiはCdtech 20U5622という全く新しいチップが使われていて、802.11ACには対応していません。
    メモリがDDR3からLPDDR4に変わっています。
    Zero2と比べて値段がずいぶんと安くなっています。

  • OrangePi 3B(2023年9月)
  • Pi3 LTSの後継機でSoCにRK3566を採用したボード。
    メモリーは2GB/4GB/8GBの4モデルが有ります。
    GPIOは40仕様です。
    オンボードWiFiはCdtech 20U5622という全く新しいチップが使われていて、802.11ACには対応していません。
    Pi3 LTSと比べて値段がずいぶんと安くなっています。
    2023年時点でPi3/Pi3 LTS/Pi3Bが並行して販売されていますが、Pi3は在庫がなくなった時点で販売終了になると思われます。

  • OrangePi CM4(2023年10月)
  • CMとはCompute Moduleの略で、SoCにRK3566を採用したボードです。
    メモリーは1GB/2GB/4GB/8GBの4モデルが有ります。
    単体では電源を入れることができません。専用のBase Boardが必要です。
    GPIO、USB、Ethernetが有りませんが、専用のBase Boardを使うとこれらを追加することができます。

  • OrangePi Zero 2W(2023年10月)
  • SoCにH618を採用したボードで、Raspberry Pi Zeroと同じフォームファクターです。
    メモリーは1GB/1.5GB/2GB/4GBの4モデルが有ります。
    GPIOは40ピン仕様です。
    Ethernetポート、赤外線受信モジュールが有りませんが、専用のExtensionを使うとこれらを追加することができます。

  • OrangePi 5 Pro(2024年4月)
  • SoCはPi5と同じRK3588Sです。
    オンボードWiFiはAP6256という全く新しいチップが使われていて、802.11 ac/a/b/g/nに対応しています。
    Pi5シリーズにはPi5/Pi5B/Pi5 Plus/Pi5 Pro/PI5 Maxがありますが、違いはこちらの ページに良くまとまっています。

  • OrangePi 5 Max(2024年7月)
  • SoCはPi5 Plusと同じRK3588です。
    オンボードWiFiはAP6611という全く新しいチップが使われていて、802.11 ax/ac/a/b/g/nに対応しています。
    Ethernetは2.5Gに対応しています。
    Pi5シリーズにはPi5/Pi5B/Pi5 Plus/Pi5 Pro/PI5 Maxがありますが、違いはこちらの ページに良くまとまっています。

  • OrangePi 4A(2024年12月)
  • SoCにT527を採用したボードです。
    オンボードWiFiはCM4と同じAP6256で、802.11 ac/a/b/g/nに対応しています。
    メモリーは2GB/4GBの4モデルが有ります。
    OrangePi 4 LTSとの違いが多すぎて、後継なのかどうか判断できません。

  • OrangePi 5 Ultra(2024年12月)
  • Pi5 Maxと同じRK3588です。Maxと何が違うのかよく分かりません。
    価格もMaxと同じです。
    MaxとUltraの違いはこ ちらに公開されています。



    2024年12月時点で購入可能なOrangeシリーズ(64Bit系)

    オンボードWiFiはいずれも日本での技適を取得していません。
    コロナ以降、なぜか一気に価格が値上がりしました。
    また、在庫の関係なのか、一時的にAliの商品ページから消え、しばらくしたら復活することが有ります。
    特に販売終了のアナウンスも無いので、本当に販売終了したのかどうか良く分かりません。

    Orange Pi 5シリーズ

    2024年時点で5/5B/5 Plus/5 Pro/5 Max/5 Ultraが販売されています。
    全てA76x4+A55x4の8コアです。
    Model Memory SoC MCU 価格(送料別) GPIO USB LAN EMMC WiFi(+BT) Bluetooth
    OrangePi 5 32GB RK3588S Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $159.00 26
    2.0x2/3.0x1 1000M


    OrangePi 5 16GB RK3588S Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $1090.00 26 2.0x2/3.0x1 1000M


    OrangePi 5 8GB RK3588S Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $85.00 26 2.0x2/3.0x1 1000M


    OrangePi 5 4GB RK3588S Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $66.00 26 2.0x2/3.0x1 1000M


    OrangePi 5B 32GB RK3588S Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $179.00 26 2.0x2/3.0x1 1000M 256GB AP6257P 802.11ax/a/ac/b/g/n BT5.0
    OrangePi 5B 16GB RK3588S Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $129.00 26 2.0x2/3.0x1 1000M 256GB AP6257P 802.11ax/a/ac/b/g/n BT5.0
    OrangePi 5B 16GB RK3588S Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $119.00 26 2.0x2/3.0x1 1000M 128GB AP6257P 802.11ax/a/ac/b/g/n BT5.0
    OrangePi 5B 8GB RK3588S Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $105.00 26 2.0x2/3.0x1 1000M 64GB AP6257P 802.11ax/a/ac/b/g/n BT5.0
    OrangePi 5B 4GB RK3588S Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $85.00 26 2.0x2/3.0x1 1000M 32GB AP6257P 802.11ax/a/ac/b/g/n BT5.0
    OrangePi 5 Plus 32GB RK3588 Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $220.00 40 2.0x2 2500Mx2


    OrangePi 5 Plus 16GB RK3588 Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $129.00 40 2.0x2 2500Mx2


    OrangePi 5 Plus 8GB RK3588 Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $109.00 40 2.0x2 2500Mx2


    OrangePi 5 Plus 4GB RK3588 Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $89.00 40 2.0x2 2500Mx2


    OrangePi 5 Pro 4GB RK3588S Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $60.00 40 2.0x3/3.0x1 1000M
    AP6256 802.11ac/a/b/g/n BT5.0
    OrangePi 5 Pro 8GB RK3588S Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $80.00 40 2.0x3/3.0x1 1000M
    AP6256 802.11ac/a/b/g/n BT5.0
    OrangePi 5 Pro 16GB RK3588S Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $109.00 40 2.0x3/3.0x1 1000M
    AP6256 802.11ac/a/b/g/n BT5.0
    OrangePi 5 Max 8GB RK3588 Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $95.00 40 2.0x2/3.0x2 2500M
    AP6611 802.11ax/ac/a/b/g/n BT5.0
    OrangePi 5 Max 16GB RK3588 Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $125.00 40 2.0x2/3.0x2 2500M
    AP6611 802.11ax/ac/a/b/g/n BT5.0
    OrangePi 5 Ultra 8GB RK3588 Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $95.00 40 2.0x2/3.0x2 2500M
    AP6611 802.11ax/ac/a/b/g/n BT5.0
    OrangePi 5 Ultra 16GB RK3588 Cortex-A76x4+Cortex-A55x4 $125.00 40 2.0x2/3.0x2 2500M
    AP6611 802.11ax/ac/a/b/g/n BT5.0

    Orange Pi 4シリーズ

    A72x2+A53x4の6コアです。
    Model Memory SoC NCU 価格(送料別) GPIO USB LAN EMMC WiFi(+BT) Bluetooth
    OrangePi 4 LTS
    4GB RK3399 Cortex-A72x2+Cortex-A53x4 $72.90 26
    2.0x2/3.0x2 1000M 16G CDW.20U5622-00 802.11a/b/g/n/ac BT5.0
    OrangePi 4 LTS
    4GB RK3399 Cortex-A72x2+Cortex-A53x4 $64.90 26
    2.0x2/3.0x2 1000M
    CDW.20U5622-00 802.11a/b/g/n/ac BT5.0
    OrangePi 4 LTS
    3GB RK3399 Cortex-A72x2+Cortex-A53x4 $62.90 26
    2.0x2/3.0x2 1000M 16G CDW.20U5622-00 802.11a/b/g/n/ac BT5.0
    OrangePi 4 LTS
    3GB RK3399 Cortex-A72x2+Cortex-A53x4 $54.90 26
    2.0x2/3.0x2 1000M
    CDW.20U5622-00 802.11a/b/g/n/ac BT5.0


    Orange Pi 4Aシリーズ

    Model Memory SoC NCU 価格(送料別) GPIO USB LAN EMMC WiFi(+BT) Bluetooth
    OrangePi 4A
    4GB T527 Cortex-A55x8 $40.00 26
    2.0x4 1000M
    AP6256 802.11ac/a/b/g/n BT5.0
    OrangePi 4A
    2GB T527 Cortex-A55x8 $35.00 26
    2.0x4 1000M
    AP6256 802.11ac/a/b/g/n BT5.0

    Orange Pi 3シリーズ

    2024年時点で3 LTS/3Bが販売されています。
    Model Memory SoC MCU 価格(送料別) GPIO USB LAN EMMC WiFi(+BT) Bluetooth
    OrangePi 3 LTS 2GB H6 Cortex-A53x4 $35.00 26
    2.0x2/3.0x1 1000M 8G AW859A 802.11a/b/g/n/ac BT5.0
    OrangePi 3B 8GB RK3566 Cortex-A55x4 $45.00 40
    2.0x3/3.0x1 1000M
    Cdtech 20U5622 802.11a/b/g/n BT5.0
    OrangePi 3B 4GB RK3566 Cortex-A55x4 $35.00 40
    2.0x3/3.0x1 1000M
    Cdtech 20U5622 802.11a/b/g/n BT5.0
    OrangePi 3B 2GB RK3566 Cortex-A55x4 $30.00 40
    2.0x3/3.0x1 1000M
    Cdtech 20U5622 802.11a/b/g/n BT5.0

    Orange Pi Zeroシリーズ

    Model Memory SoC MCU 価格(送料別) GPIO USB LAN EMMC WiFi(+BT) Bluetooth
    OrangePi R1 Plus LTS
    1GB RK3328 Cortex-A53x4 $27.99 13
    2.0x1 1000Mx2


    OrangePi ZERO2 1GB H616 Cortex-A53x4 $24.91 26+13
    2.0x1 1000M
    AW859A 802.11a/b/g/n/ac BT5.0
    OrangePi ZERO3 4GB H618 Cortex-A53x4 $25.00 26+13
    2.0x1 1000M
    Cdtech 20U5622 802.11a/b/g/n BT5.0
    OrangePi ZERO3 2GB H618 Cortex-A53x4 $19.90 26+13
    2.0x1 1000M
    Cdtech 20U5622 802.11a/b/g/n BT5.0
    OrangePi ZERO3 1.5GB H618 Cortex-A53x4 $16.90 26+13
    2.0x1 1000M
    Cdtech 20U5622 802.11a/b/g/n BT5.0
    OrangePi ZERO3 1GB H618 Cortex-A53x4 $14.90 26+13
    2.0x1 1000M
    Cdtech 20U5622 802.11a/b/g/n BT5.0
    OrangePi ZERO 2W 4GB H618 Cortex-A53x4 $23.00 40
    2.0x1


    Cdtech 20U5622 802.11a/b/g/n BT5.0
    OrangePi ZERO 2W 2GB H618 Cortex-A53x4 $18.90 40
    2.0x1


    Cdtech 20U5622 802.11a/b/g/n BT5.0
    OrangePi ZERO 2W 1.5GB H618 Cortex-A53x4 $15.90 40
    2.0x1


    Cdtech 20U5622 802.11a/b/g/n BT5.0
    OrangePi ZERO 2W 1GB H618 Cortex-A53x4 $12.90 40
    2.0x1


    Cdtech 20U5622 802.11a/b/g/n BT5.0

    Orange Pi CM4シリーズ

    Model Memory SoC MCU 価格(送料別) GPIO USB LAN EMMC WiFi(+BT) Bluetooth
    OrangePi CM4 8GB RK3566 Cortex-A55x4 $46.00


    64G AP6256 802.11a/b/g/n/ac BT5.0
    OrangePi CM4 4GB RK3566 Cortex-A55x4 $33.90


    32G AP6256 802.11a/b/g/n/ac BT5.0
    OrangePi CM4 2GB RK3566 Cortex-A55x4 $28.90


    32G AP6256 802.11a/b/g/n/ac BT5.0
    OrangePi CM4 1GB RK3566 Cortex-A55x4 $22.90


    8G AP6256 802.11a/b/g/n/ac BT5.0

    2024年12月時点で購入可能なOrangeシリーズ(32Bit系)

    Model Memory SoC MCU 価格(送料別) GPIO USB LAN EMMC WiFi(+BT) Bluetooth
    OrangePi Plus2E 2048MB H3 Cortex-A7x4 $75.00 40 2.0x3 1000M 16G RTL8189ETV 802.11b/g/n
    OrangePi PC Plus 1024MB H3 Cortex-A7x4 $35.99 40
    2.0x3 100M
    8G RTL8189FTV 802.11b/g/n
    OrangePi Zero Plus 2 512MB H3 Cortex-A7x4 $34.99 26+13

    8G AP6212 802.11b/g/n BT4.2
    OrangePi PC 1024MB H3 Cortex-A7x4 $32.89 40 2.0x3 100M



    OrangePi Lite 1024MB H3 Cortex-A7x4 $26.99 40 2.0x2

    RTL8189FTV 802.11b/g/n
    OrangePi ONE 1024MB H3 Cortex-A7x4 $25.99 40 2.0x1
    100M


    OrangePi ZERO 512MB H3 Cortex-A7x4 $20.99 26+13 2.0x1 100M
    XR819 802.11b/g/n
    OrangePi ZERO 256MB H3 Cortex-A7x4 $20.49 26+13 2.0x1 100M
    XR819 802.11b/g/n
    OrangePi ZERO 512MB H2+ Cortex-A7x4 $19.49 26+13 2.0x1 100M
    XR819 802.11b/g/n
    OrangePi ZERO LTS 512MB H3 Cortex-A7x4 $20.99 26+13 2.0x1 100M
    XR819 802.11b/g/n
    OrangePi ZERO LTS 512MB H2+ Cortex-A7x4 $19.49 26+13 2.0x1 100M
    XR819 802.11b/g/n

    OrangePiシリーズは全てAliExpressで購入することができます。
    いずれも送料がかかりますが、Registerd Package(いわゆる書留)で送られてくるので比較的早く(大体2週間で)日本に届きます。
    梱包も比較的しっかりしていて、今まで遅配や梱包でトラブったことは有りません。
    Registerd Packageなので配達中の追跡も可能で、大体いつ届くか予測することができます。
    ポスト投げ込みではなく、受け取りのハンコがいるのがちょっと面倒です。

    USB給電を行う場合、USB電源アダプターは5V3Aの物が必要です。
    100均で売られている安物のUSB電源アダプターではブートしないことが有ります。

    しかし、$20ぐらいでLinuxボードが買えるなんて、恐ろしい世の中になったものです.....
    会社帰りの赤ちょうちんを我慢すれば、毎週1枚ボードが買えてしまいます。

    少し前までは、EMMC付きのモデルは名前に「Plus」を付けて区別していたのですが、最近は目茶苦茶です。

    Orangepi PC→Orangepi PC2→Orangepi 3→Orangepi 4→Orangepi 5というネーミングになっていますが、
    なぜ、途中からPCが外れたのかというと、Orangepi PCが発売される前(2015年頃)にOrangepi 2というモデルが存在していました。
    こちらに製品リンクが残って いました。

    Orangepi 2の廉価版がOrangepi PCで、以下の発売順になります。
    Orangepi→Orangepi 2→Orangepi PC→Orangepi PC2→Orangepi 3→Orangepi 4→Orangepi 5
    そこで、PCの後継にはPC2の名前が与えられましたが、その後のモデルからはPCが外れました。
    Xunlongの名前の付け方は、ホント適当です。



    こちらで各モデルのベンチマークを公開しています。