OrangePi Lite2を使ってみる

ArmbianがようやくH6を正式サポートしたので、OrangePi One Plusと同時にLite2を入手しました。
なぜ、One(H3)→One Plus(H6)で、Lite(H3)→Lite2(H6)なのか、良く分かりません。
OrangePiシリーズのネーミングは、マジテキトーです。
ねじ穴や外部I/Fの位置はH3のOrangePi Liteと全く同じです。


SOCとGPIOコネクター以外にLiteとの違いが幾つかあります。

1.MicroUSBポート
LiteのMicroUSBポートはUSB-OTG専用でしたが、Lite2のMicroUSBポートは電源供給が可能なUSB-OTGになって います。
Lite2はEIAJ2プラグ、MicroUSBのどちらで給電しても起動します。
1AのACアダプターでは起動できません。最低でも2A、できれば3AのACアダプターが必要です。

2.USB
Liteは2つともUSB2.0ですが、Lite2は1つがUSB3.0になっています。

3.Microphone
LiteのPowerSwitchの箇所に、Lite2ではMicrophoneが付いています。
CUI環境でのオンボードマイクの使い方が分かりません。

4.Memory
Liteでは256MBのDDRが表と裏に実装されていますが、Lite2では1GBのDDR3が表だけに実装されています。

5.PMIC
LiteにはPMIC(電源管理IC)は有りませんが、Lite2ではAXP805が実装されています。

6.Wifi
LiteではRTL8189FTVが使われていますが、Lite2ではAP6255が使われています。

7.IR受信機
LiteとLite2では赤外線受信モジュールの向きが180度変わっています。



オンボードWiFiにはAP6255という、他のどのOrangeシリーズにも使われていないWiFiチップが使われています。
そこで、speedtest-cliを使って性能を調べてみました。
$ sudo apt install speedtest-cli
$ speedtest --simple

何回か測定した中のDownload最速値です。
なかなか早いことが分かりました。
Model Ping Download Upload WiFi Chip
OPi Lite2 41.699 ms 41.89 Mbit/s 4.11 Mbit/s AP6255
参考
OPi ZERO (Rev1.4) 35.723 ms 11.72Mbit/s 6.55 Mbit/s XR819
OPi Lite 84.002 ms 36.79 Mbit/s 6.93 Mbit/s RTL8189FTV
OPi R1 113.707 ms 33.14 Mbit/s 6.88 Mbit/s RTL8189FTV
OPi ZERO Plus2 H3 48.822 ms 36.07 Mbit/s 6.77 Mbit/s AP6212
OPi PC + RTL8188EU 88.905 ms 31.71 Mbit/s 6.99 Mbit/s



Lite2(H6)のピンアウトはこちらに公開 され ています。
GPIOの仕様、開発環境などはこ ちらで紹介しているOne Plusと同じですが、パワーLEDの色が違います。
上:Lite2 下:One+




armbianmonitorでCPU温度を確認してみましたが、CPU温度は結構高温になります。
同じH6のOrangePi One Plusよりもさらに10度ほど高温になります。


これが同じタイミング、同じ場所で測定したOrangePi One PlusのCPU温度です




このボードには赤外線受信モジュールが付いていますが、なぜかカーネルレベルで無効になっています。
以下のコマンドで有効にすることができます。
$ sudo fdtput -t s /boot/dtb/allwinner/sun50i-h6-orangepi-lite2.dtb /soc/ir@7040000 status okay
$ sudo reboot




久しぶりにまっさらな状態からArmbianをインストールしてみました。
インストーラーがものすごく進化しています。
このボードにはEthernetが有りません。
インストールの途中でこのようにアクセスポイントの一覧が出現します。












どんどん進めていくとWiFiネットワークが有効になります。
恐らくOpi-Liteでも同様だと思います。
Armbianはやっぱり最強です。