OrangePi ZERO Plus2 H3を使ってみる

OrangePi ZERO Plus2 H3は、OrangePi-ZERO から有線LANとUSBを取り除いて、代わりにHDMIポートとカメラI/Fを追加したモデルです。
また、WiFiもXR819からAP6212に変更されていて、BT4.2が使えるようになっています。
左:OrangePi ZERO Plus2 H3
右:OrangePi ZERO


裏には8GのEMMCメモリーがマウントされています。


OrangePi ZERO Plus2 H3のピンヘッダーは、OrangePi ZEROと同じ26ピンです。
OrangePi ZERO Plus2 H3のピンアサインはこ ちらで公開されていますが、一部ピンアサインがZEROとは違います。
この違いのため、GPIOの入出力に関して、こちらのZERO専 用のWiringライブラリでは全てのGPIOが使えません。
致命的なのは、ピン#11(PL00)とピン#13(PL01)で、PLポートはレジスタ開始アドレスが他のポートとは非連続なので、
単純なポートマッピングの変更では対応できず、ライブラリを相当いじらないと、このピンをライブラリ経由で使うことができません。

また他のボードと違って、デバッグポートに関するシルクがどこにもありません。
デバッグポートに関してはこちらに ピンアサインが紹介されていますが、
26ピンヘッダーの26番ピン側からGND RXD TXDの順に並んでいます。

OSインストールが完了すると、USB OTG Consoleデバイスが使えるようになります。
USBをパソコンのUSBポートに刺すだけで、USBコンソールが使えるようになります。



OrangePi ZERO(PCB Rev1.4)には、CPU温度が高温になるというハード的な問題が有ります。
そこで、OrangePi ZERO Plus2のCPU温度を確認してみました。
上から
OrangePi ZERO Plus2
OrangePi ZERO(PCB Rev1.4)冷却ファン無し
OrangePi ZERO(PCB Rev1.4)冷却ファン有り


冷却は何もしていませんが、偶然にもOrangePi ZERO(PCB Rev1.4)冷却ファン有りと同じ結果になりました。



Wifiのスピードは以下の様になりました。
使用したツールは speedtest-cli で、インストールはこちらを 参考にさせていただきました。
何回か測定した中のDownload最速値です。
$ sudo apt install speedtest-cli
$ speedtest --simples

Model Ping Download Upload Wifiチップ
OPi ZERO (Rev1.1) 931.871 ms 0.27 Mbit/s 0.48 Mbit/s XR819
OPi ZERO (Rev1.4) 211.504 ms 17.39 Mbit/s 6.84 Mbit/s XR819
OPi ZERO (Rev1.1) + RTL8188CUS 129.395 ms 21.70 Mbit/s 6.33 Mbit/s
OPi ZERO (Rev1.1) + RTL8188EU 211.504 ms 15.89 Mbit/s 4.51 Mbit/s
OPi Lite 84.002 ms 36.79 Mbit/s 6.93 Mbit/s RTL8189FTV
OPi PC + RTL8188ETV 97.391 ms 30.94 Mbit/s 6.56 Mbit/s
OPi PC + RTL8188EU 88.905 ms 31.71 Mbit/s 6.99 Mbit/s
OPi One + RT5370 230.416 ms 17.89 Mbit/s 6.57 Mbit/s
OPi One + RTL8188CUS 148.296 ms 6.17 Mbit/s 3.62 Mbit/s
OPi ZERO Plus2 H3
48.822 ms 36.07 Mbit/s 6.77 Mbit/s AP6212

OrangePi LiteのRTL81819FTVと同等のスピードで通信することができます。
USBポートとEthernetが不要ならば、ZEROよりもこちらの方がいいかもしれません。

次回はGPIO入出力を紹介します。