ESP-1を使ってみる


ESP-1はAi-ThinkerのESP-01のクローンで、こちらの メーカが販売している製品です。
ちなみにDoitとは「Doctors of Intelligence & technology」 という、なんとも大層な会社名の頭文字をとったブランド名です。
左:ESP-1 中:ESP-01(Winbond Flash)  右:ESP-01(Puya Flash)


こ ちらに製品マニュアル(とてもちゃんとしたマニュアルです)が公開されています。
ピン配置はESP-01と完全互換になっていますが、SoCはESP8266ではなくESP8285が使われて います。

ESP8285のデータシートがこ ちらにあります。
MCUはESP8266EXと同じTensilica L106 32-bit microcontrollerですが、1MのFlashがDualOutモードでビルトインされています。
Flash情報を読み出してみましたが、ベンダーIDが0x51(Alliance Semiconductor??)の1Mとして認識されます。


ESP8285のデータシートを見ると
ESP8285:Operating Voltage 2.7 V ~ 3.6 V
となっていますが、こちらの 記事によるとESP8285は2V程度でも動くみたいです。
DeepSleepモードで使いたいところですが、GPIO16がないのでSleepから復帰できません。

こ ちらにESP8266とESP8285の比較表が有りました。
見る限りFlash内蔵の有無しか違いが無さそうです。



ESP8285にATファームを書き込むことができるかどうか試してみました。
ESP8285のファームウェアの書き込みは、こちらで紹介して いるFlash Download Toolsを使います。
Flash Download Toolsを起動すると以下のウィンドウが表示されますので、二番目の「ESP8285 DownloadTool」を選びます。



次のウィンドウでは、一部書き込むファイルを変更する必要がありました。
ESP8266(ESP-01)の時は「boot_v1.2.bin」を指定しましたが、「boot_v1.6.bin」にしないと正しく動きま せん。
「boot_v1.2.bin」を指定するとATコマンドを受け付けません。
また、ESP8266(ESP-01)の時と違って、SPI MODEとFLASH SIZEは選ぶことができません。
ESP8285には8MBitのSPI FlashがDualOutモードで直付けされているので、SPI MODEとFLASH SIZEは固定されています。
COMポートの指定が正しければ、STARTで書き込みが始まります。


「boot_v1.2.bin」と「boot_v1.6.bin」の違いは深く追及していませんが、ATコマンドレベルでは同じ動きをしま す。
AT+GMR
AT version:1.5.0.0(Oct 24 2017 12:03:18)
SDK version:2.1.0(ace2d95)
compile time:Oct 24 2017 15:48:02
Bin version(Wroom 02):1.5.1
OK