WeMosを使ってみる

1602LCD+PCF8574

1602のLCDを使うときは定番のPCF8574（IOエクスパンダー）を使ってみます。
ESP8266でi2cを使う場合、Arduino CoreライブラリではSDA=GPIO4　SCL=GPIO5として定義されていますが、
他のGPIOもI2Cで使うことができます。

ESP8266では以下のコードは同じ結果になります。
Wire.begin()
Wire.begin(SDA, SCL)
Wire.begin(4, 5)

ESP8266のI2Cで使えるピンについてはこちらで詳しく紹介されています。(力作です）
GPIO15、GPIO16に関する記載が有りませんが、実際に確認したところ、GPIO15、GPIO16はi2cとして使えませんでした。

1602LCD+PCF8574を使う場合は、LiquidCrystal_I2Cライブラリと決まっているのですが、これがなかなか厄介です。
「LiquidCrystal_I2C arduino」のキーワードでGitHubを検索したらC++のライブラリだけで27のrepositoryが見つかりました。
SDAとSCLに好きなピンを指定できるライブラリかどうかは、ライブラリヘッダーを見ればわかります。

SDA=GPIO4　SCL=GPIO5に固定されるライブラリ
void LiquidCrystal_I2C::begin() {
Wire.begin();

SDA　SCLに任意のピンを使えるライブラリ
void LiquidCrystal_I2C::begin(uint8_t sda, uint8_t scl) {
Wire.begin(sda,scl);

色々探した結果、このライブラリが該当することが分かりました。

LiquidCrystal_I2Cライブラリを使った時の、PCF8574とLCDの結線には、以下の２パターンあることが分かっています。

パターン１

LCD	B/L	RS	RW	EN	D7	D6	D5	D4
PCF8574	P7	P6	P5	P4	P3	P2	P1	P0

パターン２

LCD	D7	D6	D5	D4	B/L	EN	RW	RS
PCF8574	P7	P6	P5	P4	P3	P2	P1	P0

ヘッダーファイル(LiquidCrystal_I2C.h)を確認しないと、どちらのパターンなのか分かりません。

#define LCD_BACKLIGHT 0x08
#define LCD_NOBACKLIGHT 0x00

#define En B00000100 // Enable bit
#define Rw B00000010 // Read/Write bit
#define Rs B00000001 // Register select bit

このライブラリはパターン２であることが分かりました。
ここまで調べて、ようやく結線は以下のようになります。
i2cのPullUp抵抗はなくても動くようです。

このライブラリはバックライトの制御を行うことができます。
PCF8574から供給できるのは25mA程度です。
PCF8574のP3からバックライトのアノード側に直接給電しても制御できますが、
トランジスタを使ってバックライトのカソード側をSWした方が安定して動きます。

PCF8574は5V駆動していますので、i2cは5Vでの制御となりますが、
ESP8266の全てのピンは5V TOLERANTです。
i2cのレベルコンバータは必要ありません。
嘘だと思うなら「esp8266 5v tolerant」でググってみて下さい。

PCF8574 シリーズには PCF8574/PC8574P/PCF8574AP があります。
いずれも非常によく似たチップですが、i2cアドレスの範囲が違います。

Model	address map
PCF8574	0x20-0x27
PCF8574P	0x20-0x27
PCF8574AP	0x38-0x3F

こちらのスケッチでi2cアドレスを調べることができます。

WeMosのスケッチは以下の通りです。
今回使用したのはPCF8574Pなので、i2cアドレスは0x20となります。
SDAはGPIO_0(=D3)、SCLはGPIO_2(=D4)を使いました。
これらのピンはブートモードの決定に使われますが、i2cのSDA SCLとしても使うことができます。

/*

               * 1602 LCD Sample with LiquidCrystal_I2

               * https://github.com/agnunez/ESP8266-I2C-LCD1602

               *

               * PCF8574-----1602LCD-----WeMos

               *
              A0                
              -----GND

               *
              A1                
              -----GND

               *
              A2                
              -----GND

               *
              VSS               
              -----GND

               * P0     ----- RS

               * P1     ----- RW

               * P2     ----- EN

               * P3     ----- B/L

               * P4     ----- D4

               * P5     ----- D5

               * P6     ----- D6

               * P7     ----- D7

               *
              VDD               
              -----5V

               *

               *
              SDA               
              -----D3(GPIO_0)

               *
              SCL               
              -----D4(GPIO_2)

               *

               */

              #include <Wire.h>

              #include <LiquidCrystal_I2C.h>

              

              // Set the LCD address to 0x20 for a 16 chars and 2 line
              display

              LiquidCrystal_I2C lcd(0x20, 16, 2);

              

              void setup()

              {

                lcd.begin(D3, D4);  // sda=GPIO_0, scl=GPIO_2

                // Print a message to the LCD.

                lcd.print("hello, world!");

              }

              

              void loop()

              {

                // set the cursor to column 0, line 1

                // (note: line 1 is the second row, since counting
              begins with 0):

                lcd.setCursor(0, 1);

                // print the number of seconds since reset:

                lcd.print(millis() / 1000);

              }

MQTTと組み合わせれば、色々なマシンからWeMosに表示できるようになります。

続く．．．